虫も雑草も、
神奈川県愛川町。里山のふもとに、菊子自然農園の畑は広がります。代表の菊子晃平(きくこ こうへい)さんは、無農薬・無肥料・無除草剤の「自然栽培」でさつまいもを育てる作り手。畑には雑草がのびのびと茂り、その中でさつまいもの葉がいきいきと育ちます。虫も草も敵にしない——「自然とともに生きる」畑から、imosukeは数に限りのあるさつまいもをお届けします。

菊子さんの畑では、農薬も肥料も除草剤も使いません。虫がいても、草が茂っても、無理に抑え込まない。人の都合で作物をねじ伏せるのではなく、その土地が本来もっている力を信じて、そっと寄り添う。手をかけすぎず、自然のいとなみに任せて待つ——それが、この畑の日々の姿勢です。
虫も雑草も、敵ではなく仲間です。自然の力に任せて、その土地が本来もっている力で作物を育てる。それが、持続可能な日本の農業につながると信じています。 ― 菊子自然農園 菊子 晃平

菊子自然農園の畑を見て、まず驚くのは雑草の多さです。けれどこれは、手を抜いているのではありません。草を抜かず、農薬も肥料も使わないことで、土の中の微生物が豊かに育ちます。菊子さんは、生えてくる雑草の種類から土の状態を読み、緑肥を育てては土にすき込む。そうして土をつくるのに、4〜5年という時間をかけます。人の手でねじ伏せるのではなく、自然の力に寄り添う——それが自然栽培です。

さつまいもは、じつは肥料の少ない痩せた土のほうがよく育つ作物です。肥料が多すぎると、葉ばかりが茂って実がつかない。だから、肥料を一切使わない菊子さんの畑は、さつまいもにとって理想的な環境になります。何も足さない土で、それでも立派に、しっかりと甘く育つ——自然栽培のさつまいもには、その土地の力がそのまま宿ります。

菊子自然農園のさつまいもは、濃厚な甘みとねっとりした口どけが持ち味の紅はるか。自然栽培で時間をかけて育った芋を、imosukeがじっくり寝かせ、焼いて、冷やす。同じ紅はるかでも、砂地で育つ吉成農場の芋とは、まったく違う個性が出ます。畑が違えば、味が変わる。その違いこそ、いちばんの味わいどころです。